マツコも絶賛「グラスフェッドバター」|日本一周農家旅 なかほら牧場 in 岩手県岩泉
アニマルウェルフェア第一号農場「しあわせの牛乳」や「グラスフェッドバター」で有名のなかほら牧場さんへ!
なかほら牧場さんを知ったのは、アニマルウェルフェア畜産協会のHPでした。
そこからHPを見て、絶対に行きたい!と思い、メールを送ると岡田社長さんからお電話をいただき、ご協力頂けることに。
すんなり進みすぎて、頭が上がらない。。
ありがとうございます(>_<)!!
ということで、実際に行って参りました。
ナビに言われるがままに進むと、すっごい細い道だし、ガードレール壊れてるし、大丈夫か、、、?と不安に。
しかも盛岡からここまでの道のりで1頭も牛を見ていない。。
その代わりに見えるのは、手作り感満載の木の柵。
動物もいないのに、何故か柵。
あれ、なんのためなんですか???
岩手県民の皆様!!!
中洞さんに聞くのを忘れてしまいました!!!
そんなこんなで不安になりながらも進むと、突如なかほら牧場の看板が!!
あってたー!!!!
中洞さんとご対面。
色々とお話をしました。
なかほら牧場さんは山地酪農という方法で酪農を営んでいます。
日本ではとっても珍しい!!!
牛といえば、広ーい大地にのびーのびとしているイメージがあると思いますが、日本で放牧している酪農さんって実は3%なんです。
どこまで放牧と言うかにもよるとは思うのですが。
その中でも、なかほら牧場さんは山地酪農と言って、山の中に牛を放っています。しかも365日完全放牧。
岩手県の厳しい冬の中でも、牛たちは山の中で暮らしています。
私がニュージーランドにいた時もこんなところあったなー!!!
とっても景色がいいんですよねぇ。
ただ、牛さんがどこにいるか探すのが大変だから、ごっつい車が必要なんですよ。
しかも車で走る道は、傾斜が急すぎて、さらに道幅も狭すぎて、さらに2人乗りをしていたので、本当にニュージーランドで私は死ぬと思いました。
過去に何度も事故ったことあるよ!って笑顔で言われたので。
おっと話が逸れました。
要するに、牛さんは山の中でのびのびしているわけです。
そして、ほとんどの酪農家さんが牛同士が角で傷つけ合わないよう、除角(牛に生えている角を切る作業のこと)をしているのですが、ここでは一切しておりません。
たまーにいる角がない子は他の牧場から買ってきた子だそう。
中洞さん曰く、ここは広いから牛が傷つけ合うことはないとのこと。
確かに傷つけあっている様子はありませんでした。
さらに、一般的には牛は人工授精が多いですが、ここは全て自然交配です。
つまり、ほとんど自然のままに飼われているという表現がわかりやすいでしょうか?
でもね、この飼い方を実現し、ここまで至るのには中洞さんの並々ならぬ努力と信念があったのです。
「しあわせの牛乳」という本が出版されているので詳しくはこちらを読んでください。
きっと、時代に逆らって自分の好きなやり方を貫いてきた数十年、いろんな戦いがあったんだと思います。
その強い意志、私も見習います。
突然ですが、牛の寿命を知っていますか?
本来、自然に生きていれば20歳くらい生きるのが牛さん。
でも、毎年子供を産んで、私たちが牛乳を頂いている牛さんは、寿命が短くなります。
長い牛さんで10歳〜15歳。
短いと4歳とか。
牛乳が出なくなってしまった時点でお肉になるので、それを寿命と呼べばということですが。
でも、それが家畜としての牛さん。
これは事実なので、変えようがありません。
この事実は知ってほしい。
だからこそ、「いただきます」なのです。
私がなかほら牧場で驚いたのは、19歳の牛さんがいること。
お乳は出ないけど、生きる「しあわせ」の証として生かしてあるんだとか。
この子で19歳は、3頭目なんですって。
本当にこの牛さんは幸せだなぁ。
お乳が出ない牛さんが生きているなんて奇跡的ですよ?!
19歳には理由があって、自然の中で飼われているということもあると思いますが、通常1日20リットルくらい1頭から牛乳を絞ると言われている中、なかほら牧場では10リットルほど。
理由は牛さんに負荷をかけないため。
だから19歳まで生きられると言います。
何歳まで乳を出していたのか聞くのを忘れてしまった。。気になる。。
でも、初めてこの目で19歳の牛を見たのでした。
すごいなぁ。
中洞さんのモットーは1000年続く酪農。
この考え方からして、尊敬。
1000年なんて私には考えられない。。
なかほら牧場さんの牛さんは緑の草を食べて育っているのですが、当たり前だけどその緑の草にも種類はあるのです。
一般的に牧場をしている農家さんは、外来種の牧草を生やして食べさせています。
でも、なかほら牧場さんは野芝。
ストーリーを解説すると、雑草ぼうぼうの森の山に牛を放ち、牛が雑草を踏みつけたり、食べたり、中洞さんが木を切り倒したりしているうちに、雑草たちの背丈が低くなって、自然に生えている野芝に日光が当たり、それが積み重なってこんな綺麗な野芝の山になったのです。
壮大なストーリーでしょ?!
牛さんがこの山を作ったのです。
いやー、1000年を目指しているからこそできた技。
中洞さんは、自分だからできたのではダメだ。と言ってたけど、技術的にできても、なかなかな覚悟は必要ですよぉ。
すごいいいい。
でも中洞ファミリーがどんどん増えているようなので、今後も楽しみです!
野芝って水にも強いらしく、台風でそこらへんが崖崩れになった時も、野芝はビクともしなかったんですって。
野芝、最強。
最近いろんな農家さんに行って思うけど、皆んなそれぞれ考えがあって、それぞれに素晴らしいと思うところがあって、1つとして同じやり方はなくて、本当に面白い世界。
そんな世界をたくさん見れている私はとっても幸せで、それをもっと消費者の方々に届けたい。
ただただ牛乳を買ったり、お肉を買ったりする前に、それまでの想い、ストーリーを知ってほしいなぁ。
その日はなかほら牧場さんのところに1泊させていただきました。
研修生、スタッフのみなさんとご飯。
みんなで協力して毎日ご飯を作っているんですって。
グラスフェッドバターのバターご飯や、アイス、プリンなどたくさんいただき、とっても美味しかったです!
皆さま、ありがとうございました!
photo by my manager
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