本当のラスト。日本一周農家旅終了。|日本一周農家旅 鹿熊養豚&上野牧場 in 茨城県稲敷
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正真正銘、日本一周農家旅のラスト。
豚コレラでダメになっていた鹿熊養豚さんと、上野牧場さんへ!
伊達さんのお家から出発~!
レンタカーを借りて、首都高が怖い私たちは伊達さんに運転をお任せ。。
ごめんなさい。。。
念願の鹿熊養豚さんに到着~!
初めまして~とお話をしていると、シャインマスカット、生ハム、ラクレットチーズを出してくれた鹿熊さん。
全部めっちゃ美味しい~(о´∀`о)
中でも驚いたのが、鹿熊さんのお気に入りの食べ方。
それは、シャインマスカットとラクレットチーズを一緒に食べるのです!!
え、美味しいんですか、、?(疑いの眼差し)
マネージャーがじゃ、じゃぁとパクリ。
「!?!?え、感動的。」
まじか、と私も伊達さんもパクリ。
んんん、美味しい!
こんな食べ方があったなんて!!
贅沢なおやつだぁ、、鹿熊さんが羨ましい。。
さて、では撮影に参りましょうと準備を整えて。
まずは、生ハムのご紹介。
生ハムってこうやって作られているんですよ~!
これだけでめっちゃレアな現場ですよね。
生ハムの作り方はたくさんあるのですが、鹿熊さんは4回に分けて塩で揉んでからここで熟成させているそうです。
それだけで腐らずに保存できるってすごい。。
昔の人の知恵ですね。
表面の黒いのはカビなので、それをそぎ落として食べるんですよ~!
めちゃめちゃ美味しいのです。
お次は豚舎へ。
今まであまり豚舎飼いのところにはお邪魔したことがなかった私。
とても勉強になりました。
まずは赤ちゃんのいるところへ。
豚さんは一回に十数頭の赤ちゃんを産むのが一般的ですが、ここ鹿熊養豚場さんではその倍。
なんと20頭超えです!!!!
びっくり!!!!
その理由は、たくさん産むようにドイツで品種改良された母豚を飼育しているからだそうです。
実は鹿熊さん、元々はブリーダー。
そこらへんは詳しいのです。
ちなみに、たくさん産むだけではなくて大人しいのも特徴。
扱いやすいって、家畜にとって大切なことだなぁと感じます。
まず最初に気になるのは、お母さんのおっぱいの数が絶対的に足りない!!!(通常14つくらい)
豚さんのおっぱいタイムは、お母さんの「出すよ~」という合図とともに短時間で一斉に飲む。
赤ちゃん豚は自分のおっぱいの位置が決まっているので、そこからしか飲まない。
そうなると、どうやって育てているのか疑問じゃないですか?
絶対に飲めない子が出てくるのです。
おっぱいの数から溢れてしまった子は、どうしているのかというと初乳を飲ませた後に「里親」に預けているのです。
養子に入るみたいなことでしょうか?
里親の子供たちは、母親を離れて人工保育だそうです。
このようにして、いかにたくさんの子供を育てて生産性を上げるかを追求しているのが鹿熊養豚さん。
簡単そうに聞こえて、とっても難しい。
日頃の観察が一番重要だそうです。
これだけ生産性に特化しているのも、技術力がすごい。。
鹿熊さん、なんでも正直にお答えいただけるので私の疑問をぶつけてみました。
豚さんといえば、子豚の時に尻尾を切ったり歯を切ったりする印象。
鹿熊さんはどうしているのでしょう?
・断尾
その理由を人間で例えてみましょう。
目の前にすっごくふっくらしたお腹をした人が座っています。(プーさんみたいなお腹)
思わず叩きたくなっちゃいますよね!?(私だけじゃないですよね!?笑)
それと同様に、豚さんも目の前にくるっとかわいい尻尾があるといじりたくなってしまうのです。
つまり、他の豚さんが尻尾を噛んでしまう。
そうして尻尾にばい菌が入ってしまうのを防ぐため、切るという選択がうまれました。
すっごく広い場所で色々と興味を引くものが他にもあれば別なんですけどね。
鹿熊さんは色々とおもちゃを与えたりして実験をしてみたようですが、どれもダメだったそう。
・歯
歯はたまに切っている。
理由はおっぱいを吸う時にお乳を赤ちゃんに噛まれてしまうと、稀にお母さんが授乳拒否をするからというのが理由だそうです。
確かに、あの鋭い歯で噛まれるのは痛そう。。
鹿熊さんのところでは、授乳拒否したお母さんの赤ちゃんの歯だけを切っているそうです。
農家さんも色々と試した上で、こういう結果というわけなのです。
納得。
ちなみに生後1週間で去勢し、牛さんとは違って爪は切らないんだとか。
半年のいのちだから、そんなに伸びないのかも。
では、お次に母豚ゾーンへ。
ここには、自家繁殖させた母豚と1頭の雄豚さん。
豚の世界では、本交(直接交尾)と人工授精どちらもあるようですが、鹿熊さんのところでは人工授精をしています。
では、なぜ雄豚さんがいると思いますか?
主な理由は、フェロモンを出すため。
雄豚さんは雌豚さんとは違う囲いにいて、その隣に雌豚さんがいます。
隣同士でお見合いをさせて、雌豚さんが発情を誘発するのです。
雄豚さんはすぐそこに雌豚さんがいるのに・・・つ、つらい。
雌豚さんの発情が来たかどうかは、人間が上に乗っかってみるそう。
豚さんが豚さんの上に乗っかって(マウンティング)逃げなければ発情が来たと思うのは自然ですが、人間でもいいんですねっ!?
お次に肥育ゾーンへ。
鹿熊さんはお伝えした通り生産性にこだわっていますが、実は味にもこだわりが。
出荷寸前の子たちは、味にこだわった餌と発育の良い餌の2種類がありました。
そこで出た名言。
「料理は芸術、味は科学」
生産者も肉のプロにならなければならない。
やっぱり美味しいと感じて食べてもらえるのが嬉しい。
とお話しされていました。
本当、すごーく勉強になった!!
豚さんの世界をまた知れた1日でした。
ありがとうございました!!!
お次は上野牧場さんへ。
豚さんのお話が面白すぎてちょっと遅刻。。
初めまして~と現れた初対面の上野さんの第一印象は「おしゃれ」!!
酪農家さんでこんなにもおしゃれな人に会ったのは初めてかも知れない~!!
しかもお家も牧場もすごくいい雰囲気。
なんか牧歌的な感じ。ザ・映画とかで思い描く牧場。
上野牧場さん、何がすごいのかってですねぇ。
ご覧ください!!!!
すぐそこが高速道路!!
そう、ここは関東圏なのに放牧をしている牧場なのです!
ここの高速道路を通ると、夏は牛さんが放牧されている風景が見れちゃう~!!!!!
まるで北海道のよう~!
実は上野さん、このまま牛舎飼いだと将来に不安があると感じたことがあり、思い切って放牧をした結果餌代が3割カットされたんだとか!
業務コストも減ったそう。
それにしても、関東圏で放牧とはなかなか思い切りがいいですねぇ!
みなさーん!運転には注意しましょうね~!!
いくら牛さんが可愛いからってよそ見運転は危険ですよ~!!
私が行ったときは残念ながら11月だったので、放牧シーズンは終わり。
本当は夏に来る予定だったのになぁ。残念。
でも上野さんのところにいる牛さんは、面白い牛さんがいっぱい!
私のお気に入りはこの子。ブチちゃん。
めっちゃ可愛くないですかぁ!?(ゴリ押し)
あと眉毛ちゃん。
あんまり見ない模様の子がたくさんっ!
(牛さんをたくさん見ないとわからないと思いますが・・・)
なぜかというと、ジャージーとホルスタインが混じっているからなんです~!
ミックス可愛いいいいいいい。
体もジャージーちゃんが混じっているので、少し小さめなんです(o^^o)
ブチちゃん、圧倒的小ささでめっちゃ可愛かった。。
今回上野さんのお話を聞いて、放牧ってそこまでハードルが高くないのかも知れないなと思いました。
今は何らかの事情でできていないけど、本当は放牧がしたい!という方にはすごくいいモデルだなぁと思います。
結構見学に来る方も多いらしいのですが、ほとんどが女性。
男の子はやっぱり大規模経営に憧れるんですね~とお話していました。
次は、放牧シーズンにまたお邪魔したいなぁ~!
ありがとうございましたっ!!
***
さて、このブログを持ちまして日本一周農家旅が終了です。
本当に本当にありがとうございました。
実は、北海道に着く前にフライングで安堵の涙を流してしまいました。
無事に終えた。
やりきった。
自分でもどういう感情で泣けてきたのかはわかりませんが、それだけ私にとってこの旅の存在は大きかったということでしょう。
こんな活動をフリーでしている私に、「行動力がある」とか、「見ていて励まされる」とかありがたいことに言っていただくこともありますが、基本的に私はあまり自身はありません。
周りの方々に励まされながら、大丈夫だと自分に言い聞かせて活動をしています。
みんながいなければ、絶対に今の自分はいません。
もし見放されたら、私だけではこの活動は続けていける自身がありません。
それほど皆様のひとことや応援、ご協力が私の活力となっています。
いつもブログをご覧いただいている方々、応援していただいている方々、SNSを見ていただいている方々、本当にありがとうございます。
この旅を振り返ると、実際には5月から北海道をちょこちょこと回っており、8月には東北に行っておりました。
その後展示のために北海道へ一度帰り、9月4日から改めて再出発。
その2日後に北海道胆振東部地震がおこりました。
私はここにいていいんだろうか?
なぜこんな時に北海道にいないんだ?
と思いましたが、色々と考えた末このまま続行することを決めました。
そこからちょうど1ヶ月前の11/20まで、一度も家に帰ることなく旅を続けてきました。
毎日が濃すぎて、半年くらいに感じました。
私自身、ニュージーランドに1年3ヶ月おり、その後も東南アジアを2ヶ月ほど放浪していたこともあって2ヶ月半なんて余裕だと思っていましたが、今回のスケジュールはなかなかのハードさでした。
日本一周農家旅第二弾をやるとしたら、もう少しゆとりのあるスケジュールを組みたいと思います。
ただ、私の予想を超えて旅はすごくいいものでした。
出会う人全ての方々がとっても親切で、優しくて、私にとってかけがえのない出会いとなりました。
何より日本全国に私のことを知ってくれている人がいると思うと、とても心強いです。
また、現場をこんなにも訪れたのは初めての経験で、私の活動の軸を改めて考えることにもなりました。
これからも「あなたのいのちをいただきます」という想いを忘れずに、家畜動物が生きているの「いのち」を切り取っていきたいと思います。
旅が終わってからは、カレンダーを制作したり、来年の計画を立てたり、経理を終わらせたりと地味な作業をこなしています。
消費者枠の動画の撮影も始まっています。
このプロジェクトに携わったみんなで素敵な作品を作っていければと思っています!
「いただきます」動画の完成は2020年1月を遅くても予定しています。(支援者限定上映会のリターンをお選びの方はしばらくお待ちください。)
少し先にはなってしまいますが、忘れずに楽しみにしていてくださいね!
来年の目標ですが、言葉にした方が実現できると思うのであえてここで言わせていただきます。
来年は写真集をだす!!!!!!!
イベントに出店をたくさんする!!!!!!
海外撮影をする!!!!!!!
この3つを実現できるよう努めて生きたいと思います。
どんなイベントでも構いません。
もし出店できるようなところがありましたら、是非ご連絡をおまちしております。
直近では1月に展示&物品ができるイベントを探しております。
では、とりあえずひと段落。
日本一周農家旅、お疲れ様でした!
みなさま、マネージャー、ありがとう。
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(全国一周で撮影した各農家さんの写真を使用しています。)
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